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[不動産の本棚] 横浜大戦争 明治編

テーマ:不動産の本棚


 2年前に局地的な流行を見せた『横浜大戦争』の続刊です。

 ストーリーの読み応えはなかなかなのですが、土地神様であるとか、神器であるとかストーリーの基本を構成する要素については、前著『横浜大戦争』を読んでいないと理解が追い付かないかも知れません。前著『横浜大戦争』に関しては、「神様同士が神器でもって戦う」という舞台設定について、一部で、やれラノベチックだなんだと揶揄する声も聞かれましたが、最近の『翔んで埼玉』のヒットに鑑みれば、ラノベであろうがギャグ漫画であろうが、ともかく書き手と読み手の郷土愛に支えられた作品を揶揄するだけ野暮というものです。

 前作・本作をつなぐ基本設定をざっと申し述べると、舞台は神奈川県横浜市。そこには、18ある行政区それぞれに「土地神様」がいらっしゃり、この土地神様たちが、それぞれ持つユニークな「神器」(特殊な能力を持った道具)を操って、お互い戦ったり協力し合ったりしながら物語は進んでいきます。
 横浜市民でないとわからない(横浜市民でもわからない?)ようなネタが満載で、各区を代表する神様それぞれの個性にも、現実の各区の特徴が反映されていますので、横浜市にお住いの方なら「それって、あるわー」と、読んでいるうちに普段眠っていた愛郷心をくすぐられるシーンに必ず出くわすはずです。


【主な登場人(神?)物】

☆保土ヶ谷の神

≪イラスト/シルエットAC≫

・生年:1927年
身長:173cm
職業:無職(名目上は大学生)
人口:約20万人(市内9位)
面積:約22km2(市内11位)
名所:横浜国立大学、保土ヶ谷球場、旧程ヶ谷宿など
神器:「硬球必打」(金属バット)どんな悪球もホームランにする魔法のバット
・主な特徴:横浜最古参の土地神の一人。中の神は同期の神。横浜の学問を司る神。

(悪球打ちといえばドカベンの岩鬼正美の代名詞ですが、横浜大洋ホエールズ(DNAではありません!)をこよなく愛する保土ヶ谷の神が愛されるのはやはり、横浜学院高校の土門剛介なのでしょうか?)


西の神

≪イラスト/シルエットAC≫


生年:1944年(中区から分区)

身長:180cm
職業:バーテンダー
人口:約10万人(市内18位)
面積:約7km2(市内18位)
名所:横浜駅、横浜ランドマークタワー、横浜美術館、マークイズみなとみらいなど
神器:「神之碇」(碇)伸縮自在の巨大な鎖
主な特徴:戦中生まれの神。中野の神は姉。横浜の海運を司る神。

(本来、土地神のなかでも1・2を争う実力者にして二枚目キャラなのですが、なぜか西の神への姉弟愛が半端でないシスコン設定が致命しょ…もとい玉にキズなのです。)


中の神

≪イラスト/イラストAC≫

生年:1927年
身長:170cm
職業:シスター
人口:約15万人(市内15位)
面積:約21km2(市内12位)
名所:横浜赤レンガ倉庫、横浜中華街、山下公園、元町、伊勢佐木町、関内、山手など
神器:「銃王無尽」(銃)命中率の高い銃
主な特徴:横浜最古参の土地神の一人。保土ヶ谷の神は同期。西の神は弟。横浜の慈愛を司る神。

(ガンマン(マンじゃないですけど)にしてシスター。この設定を聞いて『二代目はクリスチャン』を思い出すのはやはり年のせいでしょうか?)

※各設定は、本書巻末『神々名鑑』より抜粋していますが、末尾の括弧内コメントは筆者個人の感想です。


 今回の『横浜大戦争 明治編』は以上3柱の神様が、謎の神器で明治時代の横浜に送り込まれることからはじまります。横浜市内の壮大な内戦だった前作に比べ、本作は文明開化直後の、西洋と東洋の文化ごった煮の、怪しさと活気が同居した時代の冒険活劇の趣きが強いです。

 エピローグで語られる、もう一人の主人公・茂原れんげの「その後」は、まさに明治期以降、平成に連なる現代まで日本が歩んできた開放と苦難の道に重なります。その土地にはその土地々々の歴史があり、そうした歴史はいま取引されている不動産価値にも少なからず影響しています。
 「不動産を知ることは街を知ること」、期せずしてわたしも、むかしに先輩から教えられたこの言葉を思い出しました。


取材・文/TN(HN)
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